安藤勝巳の競馬

先日中京第3回の8日目の東海ステークスキョウトシチーに騎乗して見事勝利を挙げた。誰もが驚いた。キョウトシチーはすでに9歳。それもダート戦線では珍しくないし、2月に川崎記念アブクマポーロに0.5秒差の2着があったほどでいまだ衰えずといった感じだが勝ち負けは難しいだろうと見ていた。

マイターンを見事差し切ったとき、誰もが思っただろう「安藤勝巳だ!」と。

今年の安藤勝巳はこれを書いている時点で特別勝ち10個を含む33勝をあげている。関西リーディングでは芹沢に次ぐ8位に当たり、全国では14位に当たる。地方馬が中央のレースに出走する日のみにレースで騎乗できるとは思えない成績だ。しかも確実に出走できるとは限らないということは手馬はほぼ皆無である。このキョウトシチーが今回の勝利で手馬になるのと(7月20日に水沢で行われるマーキュリーカップ統一G3には騎手安藤勝巳で登録)、テナシャスバイオぐらいしか思い付かない。

今年のG1もすでに宮杯でブロードアピールに、宝塚記念でヒコーキグモに乗った。これから先もっと騎乗依頼が増えてぜひ強い馬にも乗って欲しい。

天才といわれる武豊をも上回るかも知れぬその類まれなる騎乗センスのよさ。ハミの当たりが良いという、馬の行く気に任せる競馬で折り合いが天下一品であるという。何かやってくれるかもしれないという希望がある。日本で地方騎手と中央騎手との壁があるというのなら世界に出ていって欲しい。その壁をも乗り越える力があると僕は思っている。そして日本のアンカツ、世界のアンカツとして名を馳せて欲しいものである。

あ、もうひとつ。となりの名古屋競馬リーディングジョッキー吉田稔もよろしく。彼も類まれなる騎乗能力を持つジョッキーのひとりだと思います。